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ラマン分光装置の原理を説明するのに良くテニスボールと玉突きのボールが引き合いに出されます。 レーザー光をサンプルに当てた時、レーザー光はそこで拡散します。 その時ほとんどの光粒子はテニスボールのように同じ周波数(波数)で帰ってきます。 これがレイリー散乱(図の黒い矢印)と呼ばれています。この光はそのまま反射されているのでサンプルの分子情報は何も持っていません。 |
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一方玉突きのボールのようにほとんど弾まない光は、サンプルに少し入り込んでその拡散した光粒子の中に、サンプルの分子情報によって変更された周波数(波数)情報を持っています。 これがラマン散乱と呼ばれるものです。(図の緑と紫の矢印) |
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ラマン散乱には次の二種類があります。ストークス散乱と反ストークス散乱です。 |
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ストークス散乱の場合、サンプルの分子は光粒子のエネルギーをほんの少しですが吸収します。 このため散乱された光粒子はもとの周波数より少し低い波数(長い波長)にシフトします。 |
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反ストークス散乱の場合は、逆に分子のエネルギーを光粒子が吸収することでおきます。このため散乱された光粒子はもとの周波数より少し高い波数(短い波長)にシフトします。 |
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ストークス散乱と反ストークス散乱は中心周波数に対しほぼ対象になります。 実際にはほとんどの分子はエネルギーが低い状態ですのでストークス信号のほうが反ストークス信号より高い強度になります。 |
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B&WTek 社資料より |