電力系統、電動モビリティを対象にしたHILS
リアルタイムシミュレータの例
電力系統や発電、送配電網といった大規模・広範囲のテストであったり、EV、空飛ぶ車、航空・宇宙にモータなど、先進技術のテストにおいて、実機テストを行う前のシミュレーションの重要性が高まっています。
対象が大規模であるほどFault(事故)のテストが現実で行うと大問題になってしまいますし、対象が先進的であるほど、トライアル&エラーによる作り直しが何度も出来なくなってきます。
そこで必要になるのが、シミュレーションによるテストです。
リアルタイムシミュレーションによるHIL(ハードウェア・イン・ザ・ループ)試験では、実時間で動作する、リアルタイムなシミュレーションを実機の制御装置と接続する事で、半分バーチャル・半分リアルの高度なテストが可能となります。
それを可能にする装置が、リアルタイムシミュレータです。
リアルタイムシミュレーションは、世界中の名だたる研究機関や企業、大学などで使用されている、研究・開発における最先端の技術です。
研究、教材、産業向けの組立インバータキット&RCP装置
RCPで仮想コントローラと実機プラントを接続
パワーエレクトロニクスにおける最先端技術の研究・開発において、インバータは欠かせない要素となっております。
現在、世界中の企業や研究機関、大学などが、このインバータの構築および制御装置のプログラム開発に力を注いでいますが、そのためにはテストが重要です。
テストでは、開発した制御モデルが実機プラントに対して整合性が取れているかどうかの検証を行いますが、そこで活躍するのが、バーチャルの制御装置と実機のプラント(インバータ)による、RCP(Rapid Control Prototyping)と呼ばれるテスト手法です。
RCPは、電力、発電、送配電網に、自動車、飛行機、などを始めとする、先端技術の開発におけるあらゆる現場で活躍しています。
パワーHIL用アンプ
様々な現場で使用されるパワーアンプ
昨今の先端技術の研究・開発では、HIL(ハードウェア・イン・ザ・ループ)におけるアンプの存在が非常に重要です。
これは、HILの実機コントローラとバーチャルなプラント(リアルタイムシミュレータ)間の電力のギャップが大きい事から、両者のギャップを埋める存在としてのアンプの必要性が高まった事から来ています。
実機とシミュレーションの間にアンプを介したHILの手法をP-HIL(パワーHIL)と呼びます。
P-HILのアンプは何でも良いと言うものではなく、電力増幅はもちろん、閉ループ性能、電力の生成・吸収能力といった、様々な制約の中でリアルとバーチャルを正しく中継できる物でなくてはなりません。
P-HILは、電力、発電、送配電網に、自動車、飛行機、などを始めとする、先端技術のあらゆる現場で注目されている技術です。