リアルタイムモデリングツール
RT-EVENTSは、シミュレーションクロックに対して非同期で、且つ 動的イベントと離散イベントを含むハイブリッドシステム固定ステップシミュレーション用のSimulinkツールボックスです。
より正確に表現すると、モデルそのものの"実行速度を速くする"訳ではなく、タイムステップ間に発生したパルス(イベント)を補完して"あった事"にして、"タイムステップ"ベースでは表現しきれない様な、パルスの挙動を取り込んだシミュレーションを行う機能です。
点弧パルスユニットの高周波変調信号シミュレーションと電子制御を可能にします。
RT-EVENTSブロックセットは固定タイムステップで動作し、Simulink Coder、Embedded CoderおよびRT-LABと互換性があり、リアルタイムアプリケーションに使用できます。
機能
- サンプル間でイベントが起きたときに発生するエラーを補正
- 精度は、連続信号の周波数成分に伴い選択されたタイムステップに依存
- パワーエレクトロニクス制御で使用される高周波変調信号をシミュレート
- 反復なし、固定時間ステップアルゴリズムを使用
- 可変ステップより速いシミュレーション
- 分散型リアルタイムシミュレーションのサポート
- HILや組み込みシミュレーションのようなハードリアルタイムアプリに最適
- Simulink、Simulink Corder、Embedded Coderとコンパチ
RT-EVENTSの使用
RT-EVENTS Blocksetは、イベントベースのシステムのシミュレーションで発生する一般的な問題を解決します。
長いシミュレーション時間
- イベントベースシステムのシミュレーションでは、時間がかかる可変ステップアルゴリズムが必要な場合が多く、Simulinkなどシミュレーションツールでは限界がある。
- コード生成ツールは可変ステップアルゴリズムをサポートしていない。
不正確なハードリアルタイムシミュレーション
- 可変ステップはハードリアルタイムシミュレーションでは使えない
- 離散シミュレーションアルゴリズムの制限
- サンプリングの間にイベントが発生した場合のイベントベースシステムのエラー
- あるイベントで指定されたタイミング精度よりも、小さいサンプリング時間もしくは割り込み応答遅延が要求される(たとえば、ECUはmsecなのに燃焼の挙動は10us等)
Typical Applications
Complex Hybrid Systems
可変ステップソルバーを使用すると、複雑なコンバーター制御のシミュレーションが大幅に遅くなるという欠点があります。
固定ステップソルバーを使用すると、シミュレーション速度は向上しますが、多くの場合で次のシミュレーションサイクルへの
離散イベント(シミュレーションステップと非同期)の遅延により誤った結果が得られ、誤差(エラーと位相シフト)が累積します。
Hybrid & Electrical Transportation
自動コード生成には固定ステップだけが使われます。
Simulink標準の固定ステップソルバーではエラーが発生し、それがコンバーターコントロールに影響します。
これが蓄積し、ドリフトと著しい位相シフトを引き起こす可能性があります。 RT-EVENTSは、補償アルゴリズムをリアルタイムで個々のイベントに対して適用し、精度を高めます。
Power Electronics
ラピッドプロトタイピングにより電子システムに電力を供給する場合、コントローラー出力を、タイムスタンプ付き出力で送信されるスイッチング信号に変換することは、困難な場合があります。
標準のSimulinkブロックを使用すると、タイミング情報が不足するため、ジッタが大きくなります。
10us?100usのオーダーの固定ステップでシミュレーションすると、点弧パルスを正確に生成できません。
RT-Eventは、スイッチングおよび各スイッチング状態への状態遷移に関するタイミング情報を生成し、より正確な結果を保証します。
お問い合わせ先
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愛知県名古屋市千種区池下1-11-21
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1751 Richardson, Suite 1060 Montreal, Quebec, Canada, H3K 1G6
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