従来電力シミュレーションはアナログシミュレーションを中心に行われてきました。
アナログシミュレータは、これらデジタルシミュレータに比べ、単一の演算刻みで演算をすることなくシミュレーションが出来るというメリットがあります。
しかしコストやメンテナンスに加え、再現性や破壊するような故障を含んだテストが難しい事と、最近のコンピュータ技術の発展に伴いコンピュータを使った、バーチャルシミュレーションが多く使われるようになってきました。
「インダストリー4.0」が従来の産業システム革命と決定的に異なるのは、「リアルの世界」と「バーチャルの世界」の融合だとも言われています。
電力システムの分野では「リアルな世界」での検証が困難な為、古くからバーチャルシミュレーションが使われてきました。
さらに、電力機器そのものをも含めた産業システム全体を「バーチャルの世界」の中で検証しようという要求が近年非常に強くなって来ています。
要求から始まるいわゆるV字モデルでは、要求から仕様策定に至る過程では実効値シミュレーションが使用され、仕様が要求に合っているかどうかが確認されます。
瞬時値シミュレーションは系統内で使われる機器と、電力網の関係を理解することが可能です。
リアルタイムシミュレーションはパワエレ機器を中心に電力網を考慮した場合に使用されます。
実効値シミュレーションは、制御周期としてはmsec程度が多く、潮流計算を中心にした広い範囲での電力系統全体の状態が把握できます。
瞬時値シミュレーションは、3相 高調波が扱え制御周期もμsecオーダーとなり、より詳細なシステム検討が可能です。
リアルタイムシミュレータは制御周期がnsecまで可能で、電力システムで使われる機器と系統の関係を把握することが可能です。
実効値シミュレーションとして代表的なものにはETAPがあります。瞬時値シミュレーションの代表的なものにEMTP-RVがあり、リアルタイムシミュレータの代表的なものにHypersimやRT-LABがあります。HypersimはEMTPをベースにツールが構築されています。実際の電力システム開発ではこれらのツールが、それぞれの特性を生かした形で有効に使われています。
今回、これら電力シミュレーションのすべてを体感いただけるセミナーを開催いたします。
過渡現象やパワーエレクトロニクス機器と系統の関係の解析に有効な、瞬時値シミュレータの代表的ツールであるEMTP-RVを中心に 実効値シミュレータのETAP、リアルタイムシミュレータのHypersim、RT-LAB等 電力シミュレーションの最新ツールをそれぞれの立場から紹介させていただくセミナーです。
基調講演には 元電力中央研究所の松原 広治氏を迎え 「EMTP-RVの現状と適用例」という表題でEMTPの主な用途、それらの解析例についてお話をしていただきます。
ETAPにつきましては 国内代理店エルテクス設計、EMTP-RV関係ではフランスPowersysより、Hypersim、RT-LAB関係ではカナダOPAL-RTよりそれぞれエンジニアが参加致します。
また、セミナ終了後は懇親会も計画しておりますので 是非ご参加ください。
EMTP-RVは...
- ① 送電線・ケーブル系統で発生する過渡現象の解析が可能。
- ② 発電機や変圧器など電力系統を模擬するGUIモデルが装備。
- ③ 三相解析により送電線・ケーブルの不平衡問題にも適用可能。
- ④ 強力なGUI(EMTPWorks)によりユーザーフレンドリーなデータ作成環境を装備。
- ⑤ HVDC系統のための各種変換器モジュール,制御系が装備。
- ⑥ 各種系統解析用ソフトウェア(ETAP,Matlab-Simulinkなど)との連携が可能。
- ⑦ 継続的なメンテナンスの下,常に新しいバージョンが供給。
- ⑧ 他社同製品に比べ,価格が半分以下と割安。
- ⑨ 単位系がすべてSI単位系(MKSA単位系)に統一。
- ⑩ 様々な解析例題集がデータとして用意され、ユーザグループのホームページからダウンロード可能。
- ⑪ 過渡安定度解析から雷サージ,VFT解析まで幅色い解析が可能。
- ⑫ 背景表示から周波数解析,波形の合成まで様々な機能を有するパワフルな波形表示ソフトScopeViewが利用可能。
等、数々の特長を備えた電力系統の過渡現象解析ソフトウェアです。